ゴキブリ駆除の方法と生態
見ただけで気持ち悪いと忌み嫌う人も多いですが刺したり、噛んだりと言った直接的な被害はありません。
しかし、サルモネラ菌やO-157等の病原菌を体につけて運んだり、糞から排出することで感染症を蔓延させる 原因になります。
また、電機製品の中に入り込み電子回路に糞やおしっこをかけ故障させる事もあります。
飲食店や食品工場などでは飲食物への混入も大変問題になりますのでゴキブリ駆除の対策は必要です。
ゴキブリ駆除のポイント
- 食べ物、生ゴミなどゴキブリのエサとなるものはそれぞれきちんとフタ付の容器にかたします。
また、使った食器や調理器具は洗って水を切りしまっておきましょう。ゴキブリ予防は清潔さを保つ事が重要です。食器棚や流し台の下、排水溝なども掃除してきれいにしておきましょう。ゴキブリは、水の無い所では生きて行けません。キッチン周りなど水を使う場所は布巾などで拭き、なるべく乾燥させておきましょう。
ゴキブリトラップを定期的に設置しておけばゴキブリの発生状況が把握できますので、いざ駆除という時に迅速に対応が出来ます。
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飲食店等で問題になるのはチャバネゴキブリがほとんどです。最近では殺虫剤を散布するのではなくベイト施工マックスフォース(小型)G などの毒エサ剤を使った駆除が主流になっています。
使い方は非常に簡単でステーション型の容器を5m2(約3畳)につき1~3個を設置するだけです。
ベイト剤で処理する前と処理した後に同じ場所に調査用のゴキブリトラップを仕掛けておき、捕獲されたゴキブリの数を比較すれば、駆除率も計算できるので管理もしやすくなります。ベイト剤の持続効果は環境により違いますがおおよそ1~3ヶ月を目安に再施工をして古いベイト剤は撤去して下さい。
設置場所例)・・・調理台付近 食品保管場所 水周り ゴミ置き場 冷蔵庫 レンジ 配電盤 コンセント付近など
※チャバネゴキブリの生息数が多い場合、ベイト剤処理だけでは効果が出にくい場合があります。
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ゴキブリ駆除対策STEP
- STEP0:清掃
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【処理方法】
ゴキブリ駆除の大原則は掃除・整理整頓です。厨房内の生ごみ、油分等ををそのままにしていては殺虫剤やベイト剤でいくら施工してもゴキブリは減りません。
- STEP1:事前調査
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【処理方法】
調査用トラップ(粘着シート)を各所「*上記参照」に設置し、捕獲数を調査して、ゴキブリ指数を計算します。
※生息密度の高い場所から重点的に駆除施工します。
【推奨薬剤】
調査用トラップ各種
【Point!】
ゴキブリ指数の計算方法 ・・・ 全捕獲数÷(全トラップ数×設置日数)
- STEP2:空間噴霧・残留噴霧
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【処理方法】
生息密度の高い場所にはエアゾールを使いゴキブリに直接スプレーするか壁や床面に残留塗布して駆除します。
【推奨薬剤】
エアゾール剤/液剤
【Point!】
ジェット噴射のエアゾールを空間に向けスプレーし室内(厨房内)全体に充満させればバルサンの代わりににもなります。
- STEP3:ベイト処理
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【処理方法】
生息場所の調査結果に基づき生息密度の高い場所から重点的にベイト剤処理します。5㎡当り1~3個程度の割合で1~3ヶ月ごとを目安に施工します。*ベイト剤を新たに設置する場合は古いベイト剤は必ず撤去してください。
【推奨薬剤】
ベイト(毒餌)剤
【Point!】
エアゾールは忌避作用もあるので残留塗布した場所の上にはベイト剤は設置しないで下さい。
- STEP4:効果判定
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【処理方法】
ベイト剤施工後、1週間程度でSTEP1でトラップを設置した場所へ再度同条件(設置箇所・日数)でトラップを設置しゴキブリ指数を計算します。STEP1とSTEP4のゴキブリ指数を比較し駆除率を計算し管理します。
【推奨薬剤】
調査用トラップ
【Point!】
ゴキブリ駆除率 ・・・ (1- STEP4のゴキブリ指数/STEP1のゴキブリ指数)×100
● Check!! ●
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ゴキブリの生態
約三億年前から生息するゴキブリは昆虫網、網翅目(ゴキブリ目)に属する昆虫です。もともと熱帯性なのでジャングルなどに数多く生息します。
日本に生息し家の中に侵入、生息するのは数種類で代表的なものはクロゴキブリ、チャバネゴキブリ、ワモンゴキブリです。気温約20度を超えると活発に動きます。
クロゴキブリは黒褐色で光沢のある羽を持つゴキブリです。チャバネゴキブリやワモンゴキブリは屋内種ではありますが一般住居より、飲食店やビル地下街また下水処理場、ゴミ処理場などに多く見られる種類です 。
ゴキブリの卵は卵鞘と言うがま口のような形をした硬い袋の中にあります。これで孵化まで守られます。孵化した幼虫は羽は無いものの成虫と同じような形をし脱皮を繰り返して成虫になります。
(脱皮回数 チャバネゴキブリ6回・クロゴキブリ、ワモンゴキブリ7~12回)
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チャバネゴキブリ |
クロゴキブリ |
ヤマトゴキブリ |
ワモンゴキブリ |
分布 |
日本全土 |
東北以南 |
東北~中国地方 |
東京以西(太平洋岸) 奄美群島 |
越冬 |
不可能 (無加温環境下) |
可能 |
可能 |
不可能 (無加温環境下) |
生息場所 |
飲食店、ビル、 地下街など |
一般住宅、事務所など |
農村地帯の住宅など |
地下食品街、旅館など |
特徴 |
黄褐色から褐色。 前胸板に明瞭な2本の黒い縦縞。 |
黒褐色、光沢あり。 縞や斑紋はない。 |
黒褐色。クロゴキブリに似ているが光沢はない。 メスの羽は腹節の半分しかない。 |
大型。褐色。 前胸背板に淡黄色の輪状斑紋をもつ。 |
成虫の体長 |
10~15mm |
25~40mm |
20~35mm |
28~44mm |
1卵鞘中の卵数 |
平均35 |
平均19 |
平均16 |
平均14 |
卵期間 |
20日 |
31~47日 |
27~42日 |
32~41日 |
幼虫期間 |
2~3ヶ月 |
8~11ヶ月 |
8~11ヶ月 |
8~11ヶ月 |
成虫寿命 |
3~4ヶ月 |
4~5ヶ月 |
3~6ヶ月 |
3~25ヶ月 |
ゴキブリ駆除の現場 |
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「ゴキブリトラップ」を使用後です。某飲食店にて、チャバネゴキブリが捕獲できました。
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「ミサイルジェルD」を使用しています。厨房の壁とパイプの間にも、チャバネゴキブリは潜んでいます。
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「グローバルベイト」を使用しています。厨房機器のゴキブリの潜むポイントにスポット施工します。
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「バクトスイーパー」を使用しています。一見、キレイに見える洗面台の下も、ゴキブリは潜みます。電源部分などの温かいスポットは要注意です。
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